オフィスH  誠信の交わり

オフィスH(オフィスアッシュ)のブログです。世界から、豊かな物語を紡ぐ個性的なアニメーション映画や独立系作家に役立つ情報を紹介します。

自動車専門雑誌「ティーボ」などを発行するネコ・パブリッシングが、
オンラインで、雑誌まるごとダウンロード販売する事業(デジタルマガジン総合サイト)
「ホビダス・デジマグ」を始めるそうです。
http://dgmag.hobidas.com/

利用形態は2種類:
【この本を読む】 基本的に一冊まるごと読むことができます(要会員登録)。
【立ち見する】 最新の雑誌や書籍などの一部のページを読むことができます。

印刷や他のパソコンへのコピーはできないようですが、日本国内に限らず、
海外在住者でも気軽に利用できるのが良いですね。

「本当にほしい情報やエンタメは、ネット上でもお金を出して買う」、
日本人もそういったネット時代の文化的節度を身につけていると思いますョ。
紙媒体の業界は、マンガや小説もそうですが、読者の希望の対応を間違っていないようです。
ところが、別の業界では、はっきり言えば映画やTVの業界は、
ネット時代にあるまじき行動に出ようとしているようです。

一部報道によると
「政府の知的財産戦略本部(本部長・安倍首相)は、音楽や映像を違法コピーした「海賊版」をインターネット上からダウンロードすることを全面的に禁止する著作権法改正に着手する」。
http://www.asahi.com/national/update/1123/TKY200611230288.html

業界圧力の匂いがプンプンしてきます。

現行の著作権法では、違法コピーをダウンロードしても、個人で利用する限りは著作権侵害になりません。
そこで、「ダウンロード」そのものを著作権法で禁止してしまおうということらしいです。
違法行為ということになれば、何らかの罰則規定もつくはず。
冷静に考えてみてください。
そんなことは可能なのでしょうか?
「ダウンロード」を、いつ、誰が、何のファイルでおこなったかを、どのように追跡するのでしょうか?

まさか、365日24時間ネット上に、違法行為監視委員が徘徊しながら、
ダウンロードを取り締まる?
憲法が保障する種々の自由の侵害なんて言う前に、
物理的に不可能でしょう。
もしやったなら、空恐ろしい、恐怖のSF社会です。

音楽や映像業界の団体が一致団結して、”違法”ファイル削除要求を先月出したYouTubeには、
今でも数限りない、日本のドラマなどが出回っています。
その動画は全世界人たちに365日24時間利用されている。

知財本部コンテンツ専門調査会というのがあり、この問題を議論するそうです。
わたしも毎回傍聴しています。
ちょっと古色蒼然として、”いつもの顔ぶれ”が参加するワークショップです。
委員長は牛尾治朗さん。
うーん、よくお勉強されているようですが、牛尾先生、YouTubeなーんてお使いなんでしょうかね?

映画やTVの制作プロを自任する方々は、
時代錯誤に陥っているのでは。
一致団結する方向を見誤ると、”顧客”から足をすくわれますぞ。

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