オフィスH  誠信の交わり

オフィスH(オフィスアッシュ)のブログです。世界から、豊かな物語を紡ぐ個性的なアニメーション映画や独立系作家に役立つ情報を紹介します。

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こんにちは、オフィスHの伊藤です。
デスクの前のサクラ、満開になりました。
3月は、スイスの視察旅行があり、年度末の雑務があり、海外アートアニメーションの興行やDVD制作があり、そして茶処いとうもありと、一年分働いた気分です。
いろいろなニュースが届いていたのに、みなさんにお知らせもできなくて・・・

6月のアヌシー国際アニメーション・フェスティバルの入選発表も忘れていました。
入選された方、惜しくも逃された方からお便りをもらって、「あっ、そうだった」って。
山村浩二さんの最新作もラインアップに。晴れ舞台で拝見したいものです。
http://www.annecy.org/home/index.php?Page_ID=201

アヌシーのマーケットMIFAの出展申込は受付中(3月31日まで)。
若干遅くなっても、交渉できますよ。
ご関心がある方は、こちらへ。
http://www.annecy.org/home/index.php?Page_ID=101&News_ID=366&back_page=2

スイスの視察は、スケジュールはタイトだったけど、おもしろかった。
CERN(欧州合同素粒子原子核研究機構)の巨大な粒子衝突型加速器実験場の建設現場、パスカル・クシュパン内務大臣との面談、ベルンのアインシュタイン常設展見学、バーゼルのオイラー記念展開幕前日の訪問、ICチップカードの情報入力企業TRUEBの見学、レオンハルト・オイラーを敬愛するバーゼル大学の数学教授たち・・・シオン城の観光やレマン湖畔のワインセラーでのテースティング。
ほんとに盛りだくさん。
最も興味深かったのは、スイスの産学連携の制度、連邦政府による高等研究機関とベンチャーとの橋渡し、起業家の支援など。
そして今、スイスも新たな競争力を高めるために、大学・研究機関の制度改革をしている最中とか。
世界経済フォーラムの「07年版 世界IT報告書」によると、ネットワーク活用力で、スイスは世界5位(前年7位)の位置。
デンマーク、スウェーデン、シンガポール、フィンランドに次ぐランクです。これら上位ランクの国々は、中小国ながら、活力ある経済でも注目されていますね。
スイスの“今日”の視察で、ネットワーク活用や柔軟な対応のたいせつさを目の当たりにした気分です。
ベンチャー支援などは、別途レポートします。
(掲載写真:レマン湖が白み始める、2007年3月のある朝)


(1)山村浩二さんの『カフカ 田舎医者』
(2)アヌシー2007 グランプリ受賞作「ハッピーエンドの不幸なお話」他、DVD販売
(3)カナダ・アニメーション・フェスティバル 2007春 特別試写会
(4)桃屋の、のり平アニメ満開ですよ!
(5)川本喜八郎人形美術館オープン
(6)カナダのHowie Shiaさん 『flutter』
(7)アルゼンチンのANIMA'07 公募中
(8)数独で、スイスへ行こう!

☆ ☆ ☆ ☆ ☆
(1)山村浩二さんの『カフカ 田舎医者』

今年劇場公開が予定される、
山村浩二さんの最新作『カフカ 田舎医者』が完成したそうです。
すでに世界各地の映画祭などでの上映も持ち込まれているとか。
アヌシーの公式コンペ入選も決まったそうです。

山村さんによると、
「制作方法と内容は相変わらずメジャーではないけれど、僕にとって初のメジャー系映画になる。僕流のエンターテインメントにできたのではと思っている」。

人気ブログ「知られざるアニメーション」で、音入れのことが書かれています。
狂言師の茂山一家による声入れ、オンド・マルトノという電子楽器や西田ひろみさんのバイオリンの収録など、興味深い話です。
http://yamamuraanimation.blog13.fc2.com/

・・・山村さん、生真面目な顔してアニメーションを語ることもあるけど、実はエンタメ系とお見受けしてます。
じゃなきゃ、『頭山』なんて生まれてない。
さて、カフカさんが、どんなエンタメになっているのだろう・・・!?



☆ ☆ ☆ ☆ ☆
(2)アヌシー2007 グランプリ受賞作「ハッピーエンドの不幸なお話」他、DVD販売

フランスのFolimage(フォリマージュ)で、欧州から集まったインディペンデント作家たちが、こつこつと描いてきた短編アニメーション集が日本でも発売されます。

Europe animation ~ Folimage
「ハッピーエンドの不幸なお話」その他の短篇

山村浩二さんも、「ハッピーエンドの不幸なお話」は好きな作品の一つということで、コメントを寄せてくれました:
白と黒せめぎ合いから描き出される画面から、ギシギシと聞こえる主人公と世間との不協和音は、次第に幸福なハーモニーとなる。
ユニークな絵と音の構成、いろいろな感情が凝縮されて、短編っていいなと思わせる味わい深い作品。
http://yamamuraanimation.blog13.fc2.com/

もうひとつ、宣伝文句を書かせていただくと、
これが、世界アニメーションの“新世代”だ!
各国の映画祭で受賞歴多数の、世界のアニメーションの“今”を凝縮した傑作短篇集。
フランスを代表するアニメーションスタジオのひとつ、Folimageが発掘した新進気鋭の作家達。
手書き、クレイ等様々な技法を収録した珠玉の8編。
8作品中7作品が日本初ソフト化!日本初公開作品も収録!

5月2日、コロムビアミュージックエンタテインメントから発売されます。
http://columbia.jp/prod-info/COBM-5505/

このDVD企画を実現してくれた、コロムビアのTさん、どうもありがとう!!


☆ ☆ ☆ ☆ ☆
(3)カナダ・アニメーション・フェスティバル 2007春 特別試写会
「カナダ映画制作庁・黄金の70年代特集」

毎年恒例の「カナダ・アニメーション・フェスティバル(CAF)」は8回目となります(続いてますねぇ~いやいや 続けてます)。

今年のアカデミー賞短編アニメーション部門賞を受賞した「The Danish Poet」(トーリル・コーヴェ監督)を製作した、カナダ映画制作庁(NFB/ONF)の“黄金の70年代特集”です。
NFBには、世界中の天才・異才の作家を招き入れ、存分に制作させた時代があったのです。
30年経た今日でも、輝きを失わない名作たち。

そんな作品を、みんなと観たくて、2つのプログラムを作りました。
 <イシュ・パテル、キャロライン・リーフ、ジャネット・パールマン、ピーター・フォルデス>
 <NFBで実力を発揮した、カナダ内外の作家たち>

そして、今でもNFBは内外の作家たちへ深い懐を広げています。
オスカーを取ることが至上命題じゃないけど、
そういうのも“世界が認めている”証なのかな。

CAFの特別試写会をおこないます。
日時: 4月10日(火) 午後6時半開演
場所: 東京・赤坂 カナダ大使館 B2 オスカー・ピーターソン・シアター
お申し込み締め切り、4月2日。
http://www.canadanet.or.jp/p_c/caf2007.shtml

今回のCAFは、「海外アートアニメーション@トリウッド2007春」の特集上映の一部です。
開催期間: 4月28日(土)~ 6月1日(金)
劇場: 短編映画館トリウッド・下北沢
http://blogs.yahoo.co.jp/hiromi_ito2002jp/46320705.html



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(4)桃屋の、のり平アニメ満開ですよ!

「観たい」企画展なのに、お知らせが遅くなりました。
お若い方々、知ってますか?三木のり平さんのコメディアニメ。
桃屋のCMを見慣れた世代には懐かしい。
今回限りの大蔵出し、セル画60点の回顧展です。

3月31日(土)まで、銀座・地球堂ギャラリー(03-3572-4811)で開催中。



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(5)川本喜八郎人形美術館オープン

人形、アニメーション作家の大御所 川本喜八郎さんの美術館が、
長野県飯田市に3月25日オープンしたそうです。
http://www.city.iida.nagano.jp/puppet/kawamoto/index.html

公式サイト
http://www.kihachiro.com/

・・・どうして、イイダシ?不勉強ですいません。



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(6)カナダのHowie Shiaさん 『flutter』

先週開催された東京国際アニメフェアの公式作品グランプリに、
カナダ人のHowie Shiaさんの短編 『flutter』が選ばれました。

“TAF公式カタログのコメント”は何を言いたいんだか分かんないだけど、作品は響くものがありますよ。
感じたままに言わせてもらうと、わたしは、
誰でも心の底にある「この先には何があるんだろう?」という好奇心や逃亡願望を実直に描いてると感じる。出しゃばらない音楽も、そんな心の動きを表している。

急きょ来日したHowieさんにお会いしました。
台湾系カナダ人。見た目はアジア人だけど、中身はカナダの若手クリエーター。
兄弟と一緒にPPF Houseという、映像と、ジャズベースのミュージックを制作するスタジオも持っている。
http://www.ppfhouse.com/
第一印象はナイーブ。好奇心いっぱい。
TAFのクリエーターズ・ワールドで、日本の仲間と話しができたことを喜んでいました。

Howieさんを紹介してくれた人によると、
「どの作品でも、いつも風が吹いている感じがあります。サスカチュワン生まれ・育ちのせいかもしれません」。
そう、風が吹いている感じの映像と音楽。
京都を旅行中で、円通寺の借景庭園が気に入ったそうです。



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(7)アルゼンチンのANIMA'07 公募中

2001年に誕生し2年に一度開催される、アルゼンチンのアニメーションフェスティバルANIMA'07が作品を募集しています。
今年の開催は、9月19日~22日。

エントリー料無料。
締め切りは、
映画(長編、短編)、ビデオ、TV番組:6月15日
インターネット作品:7月20日

詳しくは
http://www.animafestival.com.ar/index_eng.php



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(8)数独で、スイスへ行こう!

見た目は苦手だったんですが、やってみたら、はまりました。
スイス大使館が主催する「数独チャレンジ 2007@ Swiss Embassy」があります。
http://blogs.yahoo.co.jp/hiromi_ito2002jp/46240723.html

(2007.3.30)

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