オフィスH  誠信の交わり

オフィスH(オフィスアッシュ)のブログです。世界から、豊かな物語を紡ぐ個性的なアニメーション映画や独立系作家に役立つ情報を紹介します。

こんにちは、オフィスHの伊藤です。

下北沢トリウッドで公開中の『金星』(早川嗣監督作品/トリウッドスタジオプロジェクト第6弾)を観てきました。
打たれました。今年観た邦画のベスト2です。 

久里洋二さんの個展「ケセラセラ展」(11月5日まで/京橋ASK?)にも参りますよ。
大海原を傘の船に揺られて「時の流れに逆らわず 風のふくまま」、ケセラセラ・・・

(1)WAT2011-世界のアニメーションシアター(11月26日~)、爆笑・学生アニメーション追加上映決定
(2)Annecy2012/MIFA Call for Projects募集
(3)アクトバート主宰「コーディネーション&マイムワークショップ~ステイタス編」、11月12日スタート
(4)ロシアアニメーションフェスティバル、11月19日
(5)アップリンク「半日映画配給ワークショップ ~インディペンデント映画を配給する方法~」、11月4日
(6)オンデマンドと、町の小さな映画館
(7)学生のアニメーション@女子美術大学 第5回こどもアニメーションフェスティバル
(8)クリエイターズワールド@東京国際アニメ祭2011秋、Creative Market Tokyo2011

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(1)WAT2011-世界のアニメーションシアター(11月26日~)、爆笑・学生アニメーション追加上映決定

11月26日(土)から下北沢トリウッドで始まるWAT2011-世界のアニメーションシアターで、デンマークのTAW(アニメーションワークショップ)の学生制作の爆笑アニメーション『キャプテン・オウサム』の上映が急きょ決定しました!
予告編は近日配信開始予定。

詳しくはトリウッドのサイト>> 



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(2)Annecy2012/MIFA Call for Projects募集

アヌシーのプロジェクトコンペティション募集が始まりました。
ヨーロッパで共同制作パートナーや制作支援を見つけるチャンス。

詳しくは公式サイト>> 


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(3)アクトバート主宰「コーディネーション&マイムワークショップ~ステイタス編」、11月12日スタート

アクトバートの荒木さんが連続開催しているパントマイムのワークショップのお知らせです。
今回は5回目。毎回、参加ほぼ全員「満足だった」と言う、人気のワークショップです。
今春、荒木さんが東放学園で行った授業>> 

<コーディネーション&マイムワークショップ~ステイタス編>
■対象:アニメーター、ディレクター、役者、アスリート、など、演出や身体表現に興味をお持ちの方ならどなたでも
■日程:11月12日(土)、11月19日(土)、12月3日(土)、11日(日) 計4回(11月26日はお休み、12月11日のみ日曜日)
■時間:14時~17時(3時間×4回=12時間程度)
■会場:東京麻布台セミナーハウス(日比谷線 神谷町より3分)
■内容:ポーズ作り、パントマイム、演劇メソッド(ステイタス)など
■受講料: 24,000円(税込み) 

詳しくは公式サイト>> 



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(4)ロシアアニメーションフェスティバル、11月19日

「チェブラーシカ」人気で注目度が増すロシアアニメーションの特集上映会があります。
オリジナル版「チェブラーシカ」(ロシア)、2010年公開の劇場版「チェブラーシカ」(日本)の一部ほか、日本では観る機会が限られているロシアのアニメーション作品をセレクトして上映。
2010年度版の劇場版「チェブラーシカ」<銀残しver.>は本邦初公開!
その他、ゲストを迎えてのトークショーなども調整中で、決定次第、公式HP上で発表される予定だそうです。

■日程:11月19日(土)
<第1部>14:30上映スタート
<第2部>17:30上映スタート
■会場:オーディトリウム渋谷(東京・渋谷)
■入場:完全無料招待制、公式HPにて応募受付(応募締切 11月3日)

詳しくは、ロシアアニメーションフェスティバル2011 公式サイト>>



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(5)アップリンク「半日映画配給ワークショップ ~インディペンデント映画を配給する方法~」、11月4日

直前のお知らせとなりましたが、世界の多様な価値観を伝える映画作品の配給を続けてきたアップリンク(東京・渋谷)が、11月4日と5日、映画配給のノウハウを知ることのできるワークショップを渋谷アップリンク・ファクトリーにて行います。

4日にはスピルバーグ監督作『タンタンの冒険 ユニコーン号の秘密』の12月公開で注目を集める作家、エルジェの貴重な姿を収めたドキュメンタリー『タンタンと私』、5日には、先日の山形国際ドキュメンタリー映画祭2011で山形市長賞(最優秀賞)を受賞した『光、ノスタルジア』の特別上映も行います。

『半日映画配給ワークショップ ~インディペンデント映画を配給する方法~』では、これからアップリンクで配給する作品を誰よりも早く観てもらい、新作をどのように宣伝していけばいいかを参加者の皆さんと考えていくそうです。

そして両日とも、ケース・スタディ作品として既に公開された作品を取り上げ、アップリンク社長である浅井隆のレクチャーにより、映画をどこで見つけ買付けを行ったのか、どのような宣伝計画を立てて実行したのか、またその効果はどうだったのか、買付けの金額、宣伝費、興行収入など、具体的な数字をもとに映画の配給の仕組みとビジネスを知ることができるそうです。(浅井ファン必見)

詳細はコチラから>> 



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(6)オンデマンドと、町の小さな映画館

短編アニメーション映画「Angry Man」(邦題「パパ、ママをぶたないで」)の原作絵本「パパと怒り鬼~話してごらん、だれかに」(ひさかたチャイルド社刊)出版記念としてノルウェー王国大使館で開かれた、シンポジウム「DV家庭の子どもたちと、加害者対策~ノルウェーの現状と日本のこれから」で、ドキュメンタリー映画監督の森田恵子さんとお話ししました。(森田さんは記録撮影のカメラマンとして参加)

森田さんは北海道の南岸、太平洋に面した浦河町にある小さな映画館・大黒座のドキュメンタリー映画「小さな町の小さな映画館」を制作しています。

浦河町、新千歳空港から直行高速バス「特急うらかわ号」(1日1便)に乗って、海沿いを走り、牧場を抜け3時間40分。漁業とサラブレッドの産地として知られる。
以前は豊かな魚場を求めて多くの漁船がやってきて賑やかな町だったが、どんどん寂れ、現在の人口は1万4000名余り。
大型スーパーは撤退し、飲食店や銭湯など廃業。そういう中で、おしゃれなギャラリーカフェが誕生したり、イベントやライブが開催されるなど豊かな文化を育む魅力的な町となりつつある。
大正7年創業の映画館「大黒座」は、2008年に"大黒座サポーターズクラブ"によって、ミニシアターとして再出発した。
会員は年会費1000円を支払うと2ヶ月ごとに「大黒座」の番組表が届き、大黒座で5回映画を見ると「お誘い券」が貰える。
「お誘い券」は自分で使うのではなく、「大黒座へ行ってね」と誘う券。町に映画館の灯を点し続けてほしいとの願いを込めた活動だ。

町から映画館がなくなりましたね。全国一律上映ではなく、館主が選んだ映画を上映するハコ。
もちろんヒット作も掛かれば、名作二本立てとかもある。
館主のセンス(目利きとも言う)が光る映画館。巷では、「目利きがいない」と嘆くけど、日本の津々浦々、ちょっとした町には、かつては目利きがいたのです。映画館、大衆劇場、そして本屋の主人。

ところで、埼玉県朝霞市から小さな個人商店が消えた。手作り豆腐屋が廃業していると、20代の男子に話したら、「他の町と比べましたか?朝霞が極端に減ってるんですかね?」
「比較じゃないんだよ」と言い返すと、その男子「減るには減る理由があるんですよ。ニーズがないんでしょうね」だって。(ちなみに東京藝術大学の卒業生。だから、何だよ、だけど)
地元で今朝作られた豆腐が食べたい、わたしは!

話しが逸れたけど、町から映画館が消えたのはニーズがないから?
先日来、大手映画会社ワーナーがおこなうオンデマンド THE EDGEにオフィスHが海外の短編アニメーションを提供しているとお伝えしています。
サイトの人気は上々と聞きます。
便利だよね、クリック一つ、クレジットカード決済で映画が買える。
でも、わたしは映画館のスクリーンで観る映画も好き。
ネットと、町の目利きが競合してほしくない。
大黒座サポーターズクラブ、なるほど参考になるかな。



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(7)学生のアニメーション@女子美術大学 第5回こどもアニメーションフェスティバル

30日に女子美相模原キャンパスで開催された女子美祭の「第5回こどもアニメーションフェスティバル」で審査員を務めさせていただきました。
古川タクさん、ひこねのりおさんというアニメーションの大先輩と椅子を並べられて恐縮至極。
ひこねさんに、初めてお目に掛かりました。TVCMでお馴染み"カールおじさん"の作家です。カールおじさん感がありながら、アニメーションを見極める目は鋭い。

"こどもたちに見てほしいアニメーション"一般部門には54本の応募があり、プリセレクトされた21本を拝見しました。
大学生の作品が多く、テクニックは高かったですね。つまり「よくできている」。
よくできていると、ひねくれ審査員たち(わたしも含む)は「爆発するものがほしい」と、ひねた基準を持ち出すのです(笑)。
そして、グランプリは『ようこそぼくです』(姫田真武)、一般部門優秀賞は『もぐらと雪男』(玉田侑子)に贈られました。
審査員特別賞も贈呈して良いということで、わたしは『あいらちゃんと、ペ・チュムくん』(高島桃香)と『6じのかね』(野島嘉平)に差し上げました。
高島さんは高校2年生。野島さんはサラリーマンの安定収入を捨て、この道に転身した30代。
アニメーションが創りたい!が、他よりも少し強くにじんでいたかな。

残念なのは、こどもたちが創作したアニメーションの応募が減ったそうです。

『10本の白い足』の作者、森田志穂さんから二人展≪MinD≫の案内はがきをもらいました。
東京工芸大の学生、森田さんとミヤザキアヤコさんの二人展(11月4日~20日)。
はがきには、「デザインフェスタVol.34」の告知も。

デザインフェスタは、みなさんご存じでしょうが、オリジナルであれば審査無しで、誰でも参加できる、国内最大級のアートイベント。
プロ・アマチュア問わず、「自由に表現出来る場」を提供するアートイベントとして1994年から続く、民間主導の成功例。ますます活況のようですね。


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(8)クリエイターズワールド@東京国際アニメ祭2011秋、Creative Market Tokyo2011

先週秋葉原で開催された「東京国際アニメ祭2011秋」と六本木の「Creative Market Tokyo2011(CMT)」を取材しました。同時期に、日比谷線で結ばれているとはいえ別会場で開催された、似たようなイベント。

CMTは、主催者的には、東京国際映画祭とマーケットのTIFFCOM流れで海外バイヤー等の参加を期待していたらしいけど・・・国内向け、国内クリエイターによる、国内マーケット。あの動員で、ブース代5万円は高い!(クリエイターによっては、そこそこの営業にはなったらしいけど)。
秋葉原の東京国際アニメ祭、絶句。名の通った制作会社並ぶ。しかし、中にはお付き合いモードのブースも。

救いは「クリエイターズワールド」。
3月の東京国際アニメフェアが中止となり、9回目となるはずだった「クリエイターズワールド」が開催されず、今回の展示となりました。
プロジェクト開発支援の第1回に挑戦した4組のプロジェクト発表もされました。まだ開発初歩段階のプロジェクトもあるけど、やる気は満々。
来年3月の第10回「クリエイターズワールド」も期待していますよ。

CMTとアニメ祭両方出展するクリエイターもいたようで、別々に開催することないんじゃない?
(関係者の)縄張り意識はほどほどに、税金は大切に使いましょう。

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