オフィスH  誠信の交わり

オフィスH(オフィスアッシュ)のブログです。世界から、豊かな物語を紡ぐ個性的なアニメーション映画や独立系作家に役立つ情報を紹介します。

来年2月26日に授賞式がある、米アカデミー賞の短編アニメーション部門候補となるショートリスト10作品が発表になりました。
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桑畑かほるさんとマックス・ポーターさんの『サムシングレフト・サムシングテイクン』、山村浩二さんの『マイブリッジの糸』、大山慶さんの『Hand Soap』は残念ながら、この10作品には残っていませんでした。

トリウッドで開催中の世界のアニメーションシアター - WAT2011の上映候補にしていた、アルゼンチンのJuan Pablo Zaramella監督の『Luminaris』 (制作:JPZtudio) が残ったようです。今年のアヌシーでは短編部門観客賞を受賞しています。
「光が支配する世界で、1人の普通の男が運命を変えてしまおうと計画する・・・っていうほど大それた内容ではないけど、電球を口にくわえて品質審査するのがおかしい。節電・日本にシニカルに響く」というメモをアヌシーのカタログに残していました。記憶では、ピクシレーションとビジュアルエフェクトの短編。
「ベタだよねぇ~」って、WAT2011からは外したんだけど

ポーランドとノルウェーの合作で、Martin Clappさんが監督した『Magic Piano』(制作:BreakThru Films)はパペットのストップモーション。静止画はすごくそそられる。Martin Clappさんは、オスカー受賞のスージー・テンプルトンさんの『ピーターと狼』でアニメーターだったそうです。

カナダ国立映画制作庁(NFB)の『Dimanche/Sunday』はアヌシーで見ました。NFBは宣伝に力を入れていたけど・・・アヌシーの新作の洪水の中では印象が薄かった。
同じNFBから、アマンダ・フォービスさんとウェンディ・ティルビーさんのユニットが12年ぶりにオスカーに挑む、『Wild Life』はおもしろかったですよ。東京で、山村浩二さんセレクション上映で拝見しました。ストーリーテリングとしておもしろかったです。スコットランドの裕福な中流家庭で育った、わがまま男がカナダの荒野に移住する。怠け者の男は働かず、夢想してばかり。やがて酷寒の冬が訪れ・・・結末はご想像のとおり。映像は、『ある一日のはじまり』の方が、個人的には好きだけど・・・。カナダらしい映画です。
Making-ofがありました>>

イギリスのStudio AKAが制作した、Grant Orchard監督の『A Morning Stroll』はアヌシーのこども審査員賞受賞。ちょっと印象が少し薄いんですけど、躍進著しいStudio AKAということで期待して見たのは覚えています。
Studio AKAはミュージックビデオとかCMなどを得意とする、若いスタジオ。
偉いなぁ~と思うのは、こうして自主制作の短編をコツコツ作って、国際評価を高めていることです。『Lost and Found』も評価が高かったですね。ドイツのフィルムアカデミーの卒業生もこのスタジオで働いていたり、卒業生が設立したStudioSOIとはコラボレーションしています。

フランスのJean-Claude Rozecさんが監督した『Specky Four-Eyes(Cul de bouteille』は見ていません。画に誘われる!

海から始まる!?の評価もおもしろい>>

ファイナリストの5作品は年明け、1月24日に発表されます。

追記 ポーランドアニメーション、というかポーランド出身のアニメーション作家/監督ががんばっていますね。
12月8日まで東京のイメージフォーラムで「ポーランドアニメーション映画祭2011」開催中です。

追々記 プリプリセレクションに入っていた、Kirsten Lepore監督の『Bottle』はショートリストには残りませんでしたが、ネットで80万のビューがあったそうです。真夜中に見て・・・ある意味癒されました、トホホ。
YouTubeの「Bottle」オフィシャルビデオ>>

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