オフィスH  誠信の交わり

オフィスH(オフィスアッシュ)のブログです。世界から、豊かな物語を紡ぐ個性的なアニメーション映画や独立系作家に役立つ情報を紹介します。

2015年年明け早々、フランスでヨーロッパ人の「自由」意識に火を点ける事件が起こりました。
フランス全土で「Je suie Charlie」が掲げられ、フランスの革命歌(国歌)「ラ・マルセイエーズ」が響く映像が日本のマスコミで流されています。

一転、日本の江古田で「表現の不自由展~消さ1月18日~2月1日、「表現の不自由展~消されたものたち」という展覧会とトークショーが開催されます。
日本で実際に起こった「表現の自由」を制限する反動、それに直面したアーティストたちの作品展です。
会場は、古美術&ギャラリー古藤(ふるとう)

表現の不自由展facebook>>
古美術&ギャラリー古藤:トークショー日程>>
表現の不自由展実行委員会共同代表 武蔵大学教授・永田浩三さんのメッセージ>>

東京新聞「消された芸術 息吹 練馬で「表現の不自由展」」(1月19日朝刊)>>


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フランスで起こっている一連の事件について・・・
襲撃や立てこもりの事件は卑劣だけれど、わたしは旧帝国主義国(日本を含む)やヨーロッパが抱える民族問題を考えずにはいられません。19・20世紀のゾンビ。

正月に、フランス文学者・翻訳家の鈴木道彦さんの「越境の時-1960年代と在日」を読みました。
フランスのアルジェリア戦争と日本の小松川事件、金嬉老事件を重ねた、日本の”民族責任”の小書です。
フランスのマグレブ(北アフリカ移民、出身者)と日本の在日コレアン、隣同士に感じます。

追記
襲撃された「Charlie Hebdo」誌は繰り返し、イスラム教徒が嫌う風刺漫画を掲載してきたとか。
イスラム教は偶像崇拝を徹底的に禁止し、モスクには神像も宗教画もなく、ムハンマドを描くなどは絶対許されないそうですね。
一方、フランスには風刺漫画という文化・社会的な伝統がある。フランス人は権力等に抗する風刺漫画を誇りにしている。
こういうギャップ、「Charlie Hebdo」誌にも相手を思いやる気持ち、想像力の欠如があったのかな。

日本のテレビで流された現地ニュースで、イスラム教徒の少女が穏やかな口調で、「表現の自由は大切だが、わたしたちのことをもう少し尊重してほしい」というようなことを話していました。

一方日本では、「表現の自由」を傘にヘイトスピーチが野放しなっている。
ヘイトスピーチの標的の一つが、在日コレアン(韓国・朝鮮人)。聞くに堪えない汚語で、相手が子どもでも攻撃する。
フランス人は「ペンで抗する」としているが、ヘイトスピーチは言葉という「武器」で日本に不要な戦いを起こしている。ヘイトスピーチする日本人は、彼らの大好きな「日本」を世界の嘲笑に晒している。

相手を思いやる気持ち、相手も自分も同じとして、誠信(真心とよしみ)があったなら、と思います。


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